屋上ミサイル [書籍]

ここ最近昼夜逆転的な生活をしている気がする癲狂院幻蟇です
目覚ましかけても起きられないし……不摂生きわまりない(汗)


屋上ミサイル (上) (宝島社文庫) (宝島社文庫 C や 2-1)

屋上ミサイル (上) (宝島社文庫) (宝島社文庫 C や 2-1)

  • 作者: 山下 貴光
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2010/02/05
  • メディア: 文庫



屋上ミサイル (下) (宝島社文庫) (宝島社文庫 C や 2-2)

屋上ミサイル (下) (宝島社文庫) (宝島社文庫 C や 2-2)

  • 作者: 山下 貴光
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2010/02/05
  • メディア: 文庫


前回に引き続きこのミス大賞作品を読了!
「臨床真理」と同時受賞ということで比較もしてみようかな……

美術の課題のため、屋上にのぼった高校二年生の辻尾アカネは、そこでリーゼント頭の不良・国重嘉人、願掛けのため言葉を封印した沢木淳之介、自殺願望をもつ平原啓太と知り合う。屋上への愛情が共通することから屋上部を結成した4人だったが、通り魔、ストーカー、絵画詐欺など、屋上の平和を脅かす事件に巻き込まれることに。(上巻背表紙より引用)

国重の強引な提案で設立された屋上部。活動内容は屋上の平和を守ること。そこへ国重と沢木が持ち込んだのは拳銃と死体写真。突然のことで動揺するアカネだが、通行人を襲う罰神様騒動、陸上部のマドンナ・ストーカー事件、殺し屋との遭遇などに巻き込まれていく。それらの事件はやがてひとつになり、アクション満載のクライマックスへ!屋上に集まった高校生たちが難事件を追う、青春ミステリー。(下巻背表紙より引用)


(携帯は下記より、PCは追記よりネタバレ)読後反芻につき、多少の相違があるかもしれません。悪しからず。



前回感想を書いた「臨床真理」と第7回「このミス」大賞を同時受賞した作品。

上記の作品と異なり、専門的な知識を要しないため(悪く言うわけではないが)多少気楽な部分がある。
そしてなにより本作は登場人物がトテモ個性的。

リーゼントの不良・国重、恋する観察者・沢木、人殺しの噂がある新入生・平原。主人公・アカネは視点人物であるためか、あまり個性はなさげ。
ある日、国重と沢木がそれぞれ死体が映った写真、拳銃の入った紙袋を拾うことで話が進む。
加えて巷で話題の罰神様、沢木の想い人・宮瀬を狙うストーカーを次々と撃退していく。
世間がテロリストによるアメリカ大統領拉致、基地占拠によるミサイルの脅威に怯える中、彼らは実にのんびりとしている。作中に登場する評論家・近藤さんのコメントはコミカルタッチなアメリカ批判だと自分は解釈しています。

最終的に彼らが関わった騒動はすべて繋がり、やがて大きな事件に巻き込まれる……


「屋上ミサイル」で自分が最も気に入っている登場人物が、上巻終盤で登場する失策の多い殺し屋・矢田である。
宮瀬春美にストーカーと間違えられた沢木の無実を証明すべく、彼女を尾行していた折に国重とアカネは電車内で3人の若い男に絡まれているサラリーマン風の人物を目撃していた。その人物こそ彼であり、国重を依頼を受けて追っていた所、少年達につきまとわれて仕方なく始末していた。尾行が苦手、結婚指輪を落とすなどウッカリした部分があるが殺し屋としての腕は確か。殺しにはナイフを用いる、依頼を完遂するまで他の依頼を受けないというこだわりがある。

比類なき愛妻家であり、国重から指輪を返す見返りに1週間の猶予を許可したり、妻の浮気相手を国重だと勘違いして自らを依頼主にして彼を殺す口実をつくるなどしている。(ちなみに奥さんとは和解した模様)

最終局面では国重への借りを返すために、事件の黒幕の国重殺害依頼を辞退し、撃たれた。(防弾チョッキを着ていたため助かっている)

漫画やアニメにもできそう、という印象をうけた作品である。


「臨床真理」も「屋上ミサイル」もそれぞれ良さがあるため、自分には甲乙がつけられないです。

ただ、もし自分が応募するなら「臨床真理」よりの作品になる可能性は高いかな……
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